「セカンドオピニオン」を
求めるにはどうする?

 もし「ガン」と診断されたとき、誰でもショックを受ける。驚き、悲しむ。
「手術」が宣告されることを恐れる。
しかししばらくして診断が一体確かだろうか、
念のため他の医師の診断、意見も聞いてみたい…という願望が湧いてくる。

 納得して治療を進んで受けるために、診断や治療法について、別の医師からも意見を聞くこと、
アメリカでは患者の権利としてすでに定着しているようだが、わが国では、医師の機嫌を損ねてはと案じ、躊躇する人が多い。

 ある医師は、多くの患者さんから「セカンドオピニオン」を求められるが、大部分の患者は前の医師に黙ってくる、
そして飲んでいる薬の名前も知らない。医師から十分な説明を受けていないのだ。
「別の医師に相談したい」というと、「信用できないのかっ!」と叱られた患者さんが少なくないという。

 一体どう切り出せばよいか。ある医師は「念のため別の医師の意見も聞いてみたい」と率直に言うのが一番良いという。
それで怒ったり、資料の提供をしぶる医師は信用に値しない。
ある医師はセカンドオピニオンを求められた医師のエチケットとして、
さらに他の医師にも相談できるように、資料をコピーして患者に返却する。

 「厚生労働省」の医政局は、第三者の目が入ることで医療事故を防議,医療の質を向上させるとの立場をとり、
病院の広告にもうたえるように、セカンドオピニオンの推進をはかっている。
しかし人間関係に煩わされず、多くの情報を得たいのならば、インターネットに頼ってはどうか。
例えば、「キャンサーネットジャパン」では無料で相談に応じてくれる。
そのほか様々な患者の会のホームページは大きな力になってくれるに違いない。
(この記事は「朝日新聞」8月10日の「お作法不作法」を参考にしました。)

 当「市民フォーラム」が主催、朝日新聞販売店の後援で、
さる10月27日(日)志木駅東口丸井8階志木市ふれあいプラザにおいて、
朝日新聞編集委員 田辺 功氏の
「賢い患者学…病気になっても備えがあれば」と題する「暮らしに役立つ講演会」第二回が開催されました。
当「市民フォーラム」は今後も医療と健康に関わる講演会を開催し、皆様に役立つ記事を掲載します。御期待下さい。

 

 

ニキビは青春のシンボル、
手入れをどうする
…中学生の悩みに答える…

 小学校の高学年から中学校の生徒の中にはニキビで悩む者が少なくないと思います。
 一体ニキビは何故できるのでしょうか?

 ニキビができるほっぺたやおでこには、細かな産毛が生えていますが、
この毛穴が油で塞がって膨らんだのがニキビなのです。
 この毛穴では、皮膚の表面が乾かないように、皮膚のあぶら(皮脂)をつくっていますが、
思春期になると、ホルモンの働きがさかんになって皮脂の分泌が過剰になり、
もともと狭かった毛穴の出口を塞いで、あぶらが貯まってしまうのです。
皮膚の表面にあるケラチンも毛穴のまわりで増え、毛穴の中にいる細菌も一緒にはたらいて固い塊になります。
これがニキビです。この細菌が増えると、化膿して赤くなります。

 ニキビは体質によるものものですが、ストレスや生活習慣にも関わっており、
本人の心掛け次第という面も無視できません。
欧米の白人でニキビに悩む割合は日本人と比べるとはるかに多く、
そのため日本より治療法が進んでいるそうです。

 ふつうの石鹸で顔を洗い、ニキビができたらあまりさわらないようにしましょう。
引っかいて化膿させることは厳禁です。
 この記事は中公新書、田上八朗著「皮膚の医学」(中央公論社)を参考にしました。

 

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