秋にはサバを食べよう
サバ(鯖)の旬は秋、「秋サバ」は脂が乗って特においしい。春から夏にかけて産卵を終えたサバが、その体力を回復するために秋になって餌を沢山食べるためといわれている。
サバの脂肪分の大半を占めるのは、不飽和脂肪酸で、体内の胆汁排泄を促進し、血中のコレステロール値を下げる。一方牛肉や豚肉などに多い飽和脂肪酸は、過剰に摂取すると肝臓でコレステロールの合成を亢進させる。
つまり同じように脂っこい食べ物でも、サバなどの魚の脂は牛や豚の肉とは異なり、高脂血症を防ぎ、動脈硬化を予防する効果が期待できるのだ。
体に良いことがよく知られている DHA(ドコサヘキサエン酸)は不飽和脂肪酸の一つであるが、ヒトなどの脳内脂質の20%を占めており、細胞間の情報伝達を円滑にする作用があるという。したがってDHAを多く摂取すると、記憶力や分析力などの学習能力が向上するという。また赤血球や血管に作用して血行を改善し、末梢の冷えや慢性的な疲れを回復させる効果もある。
マグロはDHAが多い魚として知られ、特に頭(カマ)に不飽和脂肪酸が多い。脂の乗ったトロには多いが高価だ。しかしサバはより安価で、その100gに DHA1.8gが含まれており、DHAの目標摂取量である1日1.5gを上回る。そこでサバなら半切れ、80gも摂ればよいという計算になる。またサバにはやはり不飽和の脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)も沢山含まれている。EPAには血栓を予防し、血流を改善して肩こりを解消する効果もあるという。しかし昔からサバのアレルギーで、食べたあと、じんましんができるので、サバは食べれないという人がいる。ところが最近分かったことは、サバが古くなった場合、魚肉中の遊離ヒスチジンが、細菌によってヒスタミンになり、これを摂取することによって起こるアレルギーに違いないとされている。アレルゲン(アレルギーのもと)は、サバそのものにあるのでは無いらしい。本当の意味での「サバアレルギー」は少ないようだ。
(本紙6号、菊川清見さんの書かれた記事、「体を錆びさせないための食生活、錆からまもるn-3系脂肪酸」を参照してください、なお本稿は、富野浩充さんが「日経ドラッグインフォメーション」72号、2003年10月に書かれた記事を参考にさせて戴きました)。
◇「自ら学ぶ力」を基本とする
確かな学力を育てるための提言◇
子どもや学校教育の現状を見ると、多くの課題が山積みされている。従来教育の問題は、国の機関である文部科学省の方針を遵守することから始まった。しかし最近、各地の行政機関は、ユニークな方策をつぎつぎと打ち立てている。学力の低下にどう立ち向かうか、共通の目標は、教育の質の向上である。
確かな学力はどうしたら身につくのだろうか。多くの教育関係者の提言は、基礎をしっかり教え、基本的な事項を自ら身につける、自ら学び、自ら考える、という点に収斂(しゅうれん)してきた。新たに導入された「総合的な学習」が目指すものも、同じ方向を向いている。