たばこを止めよう
政府は、世界保険機構(WHO)で昨年採択された「たばこの規制に関する世界保険機関枠組み条約」に署名することを閣議で決定し、批准案を国会に提出した。
たばこで早死する人は、厚生労働省の研究班の推計によると、国内で年間十万五千人、喫煙者が肺がんや心筋梗塞、脳卒中に罹る危険性は、非喫煙者の 1.7 ないし
2.4 倍になるという。
妊婦では、胎児の発育障害や早産の危険が高まることが知られ、喫煙者と一緒に暮らすと、非喫煙者も危険だ。喫煙者が吐くたばこの煙を吸う「受動喫煙」は極めて有害であるからだ。
たばこを吸うことのリスクはよく知られているが、わが国は、たばこの広告には寛大であった。たばこの広告に、喫煙のリスクを警告表示する取り組みは消極的で、例えば、98年アメリカの消費者団体が調査した報告によれば、ノルウェー、南アフリカが10点満点、アメリカの6点に対して、実に0点を与えられていた。
日本たばこ(JT)は、英語版のホームページでは、肺がんなどにかかるリスク、依存性や、軽いたばこの方が、むしろ頻繁に吸ってしまう可能性が高いことなどを詳しく説明しているのに、日本語のホームページには掲載しておらず、その姿勢は、禁煙団体から批判を浴びていた。
財務省は今年3月の官報で、「製造たばこに係る広告を行う際に指針」を公布、禁煙による健康的な生活への取り組みを、本格的にスタートさせた。
男性の43%、女性の10%がたばこを吸っているという02年の厚生労働省の調査があるが、最近20代ないし30代の女性の喫煙が目立つという。
未成年者の喫煙が年間46億本、「納税額」が354億円という、厚生労働省の研究班のデータには驚くばかりだ。
たばこ顔
(スモーカーズ・フェース)
東京女子医大の阿部真弓先生によれば、顔を見ただけの診断で、女性の喫煙の90%は見分けがつく。喫煙する人の顔には細かなしわが目立ち、頬はこけてたるみ、鼻の脇から口元にかけての線やしわが深いことが特徴であるという。これを「たばこ顔(スモーカーズ・フェース)」という。エステに通っても、たばこを吸っていては意味が無いのでは・・・と阿部先生は云われる。たばこの肌や歯茎への悪い影響は決定的だ。
「たばこ顔」をキーワードにしてホームページを検索してみてください。
阿部先生のホームページ、「まゆみ先生の禁煙外来」http://www.venus.dti.ne/~drmayumi/奈良女子大、高橋裕子先生の「禁煙マラソン」http://www.kinen-marathon.org/を参照。
まず、あなたのためにたばこは止めようよ!
資料として、朝日新聞、2月16日(月)28ぺージ、2004のほか、タバコ問題首都圏協議会のサイト、http://www.nosmoke-shutoken.org/を参考にして記述した。
PC初級講座
- いつでもどこでもコンピュータ
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携帯電話はコンピュータの一つのかたち
『コンピュータ』といわれると、まずパーソナル・コンピュータ、いわゆるパソコンを思い浮かべると思いますが、全世界で生産されるパソコンは約一億五千台で、実際には全コンピュータ(マイクロプロセッサ)の生産量のわずか二パーセントにしかならないのです。
それでは残りのコンピュータは一体、どう使われているのでしょうか。
残りのすべては「組み込みコンピュータ」となり、例えば、自動車のエンジン制御や、ディスプレイの表示などに使われています。
携帯電話が本来は「声で通信するための機器」であったのが、今ではメールや映像を受け取ったり、送ったりといった「情報端末」となったのも、急激に進歩した組み込みコンピュータの恩恵によるものです。
このようにパソコンとは違って、表には出ないで、機械の中で働いているのが「組み込みコンピュータ」なのですが、それ以外にもう一つ大切な役割を担うものがあります。
「ネットワーク」の中で、他のコンピュータに情報を提供するコンピュータ、「サーバー」です。
組み込みコンピュータの新しい展開
その1 小さくする、処理速度をあげる
技術の進歩はとどまることを知りません。
今では爪の上にのるような、1ミリくらいの小さなチップがつくられ、しかも大量生産によって価格が下がりました。低消費電力化、通信のためのアンテナを加入する技術も進みました。家庭用電化製品の中に入れられることはもちろん、それらを飛び越して、食品のパッケージ、身の回りの衣類、家具などあらゆるものの中にチップが入ってくる可能性が出てきたのです。
その2 基本ソフト「トロン」の確立
東京大学の坂村 健教授は、20年前から組み込みコンピュータをどう作るかという研究を行ってきましたが、その過程で生まれた基本ソフトを「トロン(TRON)」と名付けました。
わが国の家電メーカーは、トロンを採用してその利用を進めた結果、家電業界において大きなシェアをもってきました。
最近のニュースとして、パーソナルコンピュータのOS「ウインドウズ」で世界を席巻したマイクロソフト社が、トロンの研究会への加入を申請したことが伝えられました。これからのわが国の家電ネットワークに参加する戦略の一つとの見方もあります。
我が国で産声をあげた「トロン」は、これからはじまるネットワーク時代、だれでもどこでもコンピュータという「ユビキタス」の世界で、大きな力に成長するものと考えられます。
■資料■
○NHK教育テレビ
人間講座「ユビキタス社会」がやってきた 2004年2〜3月。