時代を読む。/学校教育はどう変わる?

時代を読む
「減速の時代」へ。

世界経済は激しく揺れ動く。 時代の流れは大きく変わってきた。  
わが国では、 上り坂しか経験してこなかった 公務員の給与が減額される。
「水余り」でダム建設が 全国的に次々と中止される。
燃えるゴミの減量によって首都東京では、 清掃工場の建設計画が撤回される。  
これから行政の舵取りは 極めて難しいものになるだろう。  
私たち自身も、時代の流れに沿った 心構えをしっかりもつべきだ。
行政と市民との接点をどうする?

市民が行政に望むこと
「アカウンタビリティー」(説明責任)

多くの地方自治体が直接あるいは間接的に編集し、頒布する印刷物の数は増え続けています。
例えば埼玉県は新聞折り込みによって「彩の国だより」を、また各市の「広報」や「市議会だより」は町内会などの手で配布されています。
 インターネットのホームページの制作、発信も花盛りで、各市役所はデザインや使い勝手を競っています。
 その他各種のパンフレット、ガイドブックをつくる自治体も増えてきました。イベントのプロモーションにも熱心です。
私たち市民には情報サービスの雨が降り注いでいると言っても過言ではありません。

 私たち市民は、日々の忙しい生活の真っただ中で、これら行政の情報サービスをどう受け止めればよいのでしょうか。
私たちもこれらのサービスに対して本音を語るべきでしょう。

 行政が提供する情報の中には、予算・決算、財政数字などが罫線枠の中に収められ、
また首長の肖像や活動日程のほか、交際費の公開なども目に入ります。
 しかし自分の生活の外には余裕を持たない人にとって、必ずしも表向きの数字、一覧表などは関心事とはならないのです。
 ほぼ単一の人種で成り立つ日本とは違い、人種の「るつぼ」とも言われる多民族から成り立つアメリカでは
ことばも文化も異なる人々が「わかりやすいコミュニケーション」に努め、相互に理解し合える社会を目指してきました。
Accountability はもっとも大事なコンセプトです。  
 これからわが国の行政には新しい施策を行うことが次々と求められると思いますが、
まず市民に対して納得のゆく、「明解な」そして「透明性をもった」情報や指針が提供されるよう、
行政の「アカウンタビリティー」(説明責任)に期待します。>

 本当のことを誰にでも分かりやすく!

参考:
埼玉県和光市のサイト http://www.city.wako.saitama.jp/
埼玉県志木市のサイト http://www.city.shiki.saitama.jp/
埼玉県新座市のサイト http://www.city.niiza.saitama.jp/

市民と行政の接点
その1『市民オンブズマン』

オンブズマンとは、スウェーデン語の Ombudsman (弁護人、代理人などと訳されます)がもとになった用語です。
 市民の権利、利益を護るため、行政の監察を行なって改善を求めるグループが各地で活動を始めました。
 民間の団体「市民オンブズマン」として活動し、多くは地域の行政に対して情報の開示を求めています。
その内容を公開し、ホームページ上で発信します。

 グループ相互の交流を目的として「全国市民オンブズマン連絡会議事務局」が ホームページhttp://Search.jkcc.gr.jpの運営を始めました。
その内容は全国市民オンブズマン一括検索、全国市民オンブズマンアンテナ、パブリックコメントアンテナなどです。

 これらを利用すれば、いながらにして情報を検索し、活動参加を申込み、意見を述べることができます。
 「市民オンブズマン」のことはインターネットで調べると良いでしょう。

行政のオンブズマン制度

県や市町村などの行政が、あくまで中立の立場で市民の申し立てや苦情を聞く 「行政のオンブズマン制度」を設けるところも増えてきました。
 迅速な処理によって行政の改善を積極的に行おうとするもので、開かれた行政を標榜しています。
 新座市は平成10年にオンブズマン条例を施行し、市民の苦情相談を公正に取り扱い、この制度を市政に生かす努力をしています。

市民と行政の接点
その2 パブリックコメント制度

行政機関が政策を立案し、これを実施する際、市民と無縁であってはならない、
また市民が不利益を受けることのないよう、行政が政策を決めるとき、あらかじめその骨子を公表して広く市民の意見を聞く。
また情報の提供を求める。このようなプロセスを経て意思決定する。これがパブリックコメント制度です。

 行政が決定してから不利益を受ける方々が「陳情」という形式で申し立て、
行政に対して考えを正すよう「お願いする」といったこれまでの流れを変えるメリットが確かにあります。

 総務省の呼び掛けもあって、政府から地方自治体へという順に相次いでこの制度が法制化されてきました。
 埼玉県はすでにこの制度の運用を始め、新座市は近隣の各市に先駆けてその条例の施行を決めました。
 しかし現状では応募する方も少なく、従来の「御意見募集」の域を出ていません。
また行政も制度に押されて課題を思い付くといった現状では、何といっても盛り上がりが感じられません。

 意見の募集に素早く対応できるよう、効率的な活用が期待されます。

市民と行政の接点
その3 ホットライン

 
欧米では困ったことを行政に直接訴えるための「ホットライン」が引かれ、市民の生活に役立っています。

 実際の運営においては多くの問題を生ずるとは思いますが、困ったときに有効であることは間違いありません。
 県や市町村では行政に意見を述べるため、首長宛の手紙やファックスを受け付けています。

 志木市では「もっとも親切・丁寧な市役所を目指す」、また「市民が主役」、「市民が創る市民の志木市」などの標語を掲げ、
行政と市民の双方に対して積極的な行動を呼びかけていますが、
望ましくはこれらが空を切るものとはならぬよう、ホットラインに勝る、
よりインタラクティブなプロセスのものを具体化されるよう願ってやみません。

学校教育はどう変わる?


志木小学校建設現場

建設前の校門

志木小学校の工事については
第一号で取材した。
すでに工事は開始から
1年半も続いている。

総合学習には肯定的だが、5日制には否定的

本年始まった小・中学校の「総合学習」は文部科学省が進める教育改革の大きなポイントであるが(本紙第3号参照)、国民の多くは「総合的な学習の時間」の導入に対しておおむね肯定的な評価を与えている(新聞社、テレビ局などのメディアの調査による)。
 しかしもう一つの改革のポイントである「ゆとりの教育」を目指す週5日制については、「学力が低下する」という否定的な評価が圧倒的であった。
 基礎学力の養成には根気と努力が欠かせない、ゆとりが感じられるような楽しい勉強なんてありえない、と考える教育家は少なくない。
 語学をはじめ、サイエンスの「知識」はドリルで焼き付けなければという教育法は、少なくとも各分野のエキスパートを育てるためには正しい。
もし「ゆとり」を生かした教育を進めるとするならば、それは従来の詰め込み教育を上回る質のものであるべきだ。
知識への興味が勉学を刺激することにならなければ、今度の教育改革は評価されないだろう。

改革がスタートして始めての夏休みは…

教育に携わる方々はそれぞれ夏休みに新しい抱負をもたれたであろう。
 各市の教育委員会、先生方は、 それぞれ独自のプログラムをつくっている。
 例えば、休み中に生徒を登校させて補習授業を行なう。楽しい遊びと勉強とを調和させた特別のプログラムをつくる…など。
 従来先生も生徒と一緒に夏期は休んで英気を養うという、いわば先生の特権を見直して、
自宅で研修する代わりに週5日は平常通り学校に出勤する。
そ してセミナーを行ないながら互いに切磋琢磨することを義務付けた学校もある。
 今年は、文部科学省の方針で、中学校に三味線、琴など邦楽が取り入れられることになった。
西洋音楽一辺倒であったわが国の音楽教育の転換は画期的なことであるが、
今度の夏休みは、先生方に絶好の研修のチャンスとなったようだ。
 特に私立の中高校に進もうとする生徒諸君の多くは学習塾に向かう。
入学試験の準備のため、生徒だけではなく、親たちも「ゆとりの教育」に任せてはおけないのだ。
 生徒にだけ新しい試みを押し付けてはならない。
教育関係者の不屈の努力はいつも望まれるのだ。

小学生のオピニオン
志木小学校6年生

ぼくは志木小学校に行っています。
志木小は今建て替えのため一年くらい工事中で、グランドはほんのかたすみにちょこっとしかありません。
校舎の屋上にネットがはられグランドのかわりに、使っています。
一番大変なのは教室の引こしがたびたびあり、それを6年生が全部手伝わなくてはいけないこと。
春休みにも小さな机やいすと大きな机やいすを、北校舎と南校舎に入れ替えたりとがんばりました。
でもぼくたちは卒業だから新しい校舎にはまにあっても、ほんのちょっとしか入れないのでざんねんです。
もう一つざんねんなのは最後の運動会が志木小でできないことなんです。今年は志木3小を借りての運動会になってしまいました。
いろいろな行事もできずさびしいです。
来週には修学旅行がありますが、修学旅行と聞くともう小学生が終わっちゃうんだなあって、楽しかったことをいっぱい思いだします。

読者様のオピニオン(意見/考え)を募集します。BBSまで御投稿ください。

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